一口にAGA治療薬と言っても数ある種類があり、どういった効果に最適なのか、副作用はどういったものなのかが細かく違うため、自分の症状や身体に合った治療薬を選ぶことが非常に重要です。
今回は、数あるAGA治療薬の中から、特に使われることが多いAGA治療薬の副作用や、副作用が出た際の対処法などについて確認していきたいと思います
AGA治療中に起きがちな主な副作用
かゆみやかぶれなどの頭皮の炎症
かゆみやかゆみなど、頭皮の皮膚トラブルがAGA治療では起きがちです。
頭皮の炎症によるものが多いほか、紅斑や湿疹、毛包炎などの症状も起きることがあります。
これらの症状は主に外用薬治療で起きることが多く、その外用薬が肌に合っていないことが原因であることが多いです。
アレルギー体質や皮膚が弱いという方は外用薬治療を行う前に必ずパッチテストなどで使用しても問題ないか確認するほか、治療時に炎症などが起きたらすぐに医師に相談したうえで続けるかどうか判断するようにしてください。
肝機能障害
AGA治療薬も食べ物と同じく肝臓で代謝されますが、その際に肝臓に強い負担が掛かり、肝機能障害を起こす可能性があります。
肝機能障害による副作用の確率は高くはありませんが、肝臓は異常があっても自覚症状で気づくことがあまりなく、放っておくと肝不全になってしまう恐れもあります。
AGAクリニックではAGA治療の前に血液検査を行っていることが多いので、必ず治療前や再診時には血液検査を受けるようにしてください。
頭痛
特に外用薬治療では頭皮の血管を拡張させることで発毛効果を高める作用を期待されることが多いのですが、その血管拡張作用によって頭痛が起こる可能性があります。
これは血管が拡張されたことで頭蓋骨に血管が圧迫されることが原因とされていて、片頭痛だけではなく目の奥が痛む群発性頭痛という症状が起きることもあります。
気を付けたいのはこの頭痛を抑えようとして頭痛薬を治療薬と併用してしまうと、飲み合わせによって思わぬ副作用を招く恐れがあります。
頭痛が起きた際もまずは医師に相談してから、今後のAGA治療について検討していくようにしましょう。
性欲減退や男性機能の低下
内服薬治療では男性ホルモンの1種であるAGAの原因物質の働きや合成を阻害する効果があるのですが、それによって性欲減退やEDなどの男性機能への影響が副作用としてあらわれる場合があります。
性欲減退も男性機能の低下も発症する確率は非常に低いですが可能性は0ではないため、気になる点があったらすぐに医師に相談してください。
体毛の増加
AGA治療薬によって血管が拡張され、発毛に必要な栄養素が全身に回ることで、毛髪だけではなく全身の体毛が増える多毛症を引き起こす可能性もあります。
多毛症はAGA治療薬の継続を中断することで薄くなって改善されます。
AGA治療が終了する前に増えた体毛が気になってしまうという方は、医師と相談して今後の対応を決めていきましょう。
うつ病
先ほども紹介したようにAGA治療薬には男性ホルモンに働きかける作用があり、男性ホルモンの働きが阻害されることでホルモンバランスが乱れてうつ病などの精神疾患に繋がってしまうケースもあります。
イライラするようになったり、寝付けなくなった、気分が落ち込むなどの症状も一見AGAとは関係ないように思いますが、実はAGA治療薬による副作用の恐れがあるため、これらの症状が起きた際には必ず医師と相談するようにしてください。
各AGA治療薬と副作用
上記したリスクや起こりうる症状について、各AGA治療薬で報告されている副作用をまとめました。
複数の副作用の症状が起こりうるリスクがあるだけでなく、治療薬によって副作用は異なることを理解した上でAGA治療を考える必要があります。
フィナステリドの副作用
フィナステリドを服用することによる副作用として挙げられるものはこちらです。
- 肝機能障害
- 勃起不全
- 性欲減退
- 精液の量が少なくなる
詳しいフィナステリドの副作用については以下の記事でまとめていますのであわせてご確認ください。
あわせて読みたい
デュタステリドの副作用
デュタステリドの副作用はこちらとなっています。
- 肝機能障害
- 勃起不全
- 性欲減退
- 精液の量が少なくなる
- 黄疸
- 乳房障害
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルは外用薬と内服薬の2つの使い方で副作用の内容が変わります。
外用薬として使用した場合
- 頭皮のかぶれや赤み
- 頭痛
- めまいや動悸
内服薬として使用した場合
- 多毛症
- 血圧低下や心不全
- 動悸息切れ
- 手足のむくみ
- 肝機能異常
AGA治療薬で副作用が出る確率は非常に低い
AGA治療薬を利用して副作用が起きる確率は1%~5%とかなり低くなっています。
そのため、副作用が必ず発生しないとは言えないものの、副作用が起きる可能性は非常に低いため、副作用をネガティブに捉えすぎず、AGA治療に踏み切ってみて問題はありません。
AGA治療薬を利用して副作用が出た時の対処法
医師に相談する
AGA治療薬を利用して副作用が出た場合は、まずは速やかに医師に相談するようにしましょう。
特にほとんどのクリニックで副作用が出た際に保証を受けられることがほとんどですので、コストや治療の面でも医師に相談して保証を受けるのがベストな対処法と言えるでしょう。
治療薬の量を減らす
医師に副作用の症状を相談して、AGA治療薬の量を減らして対処することもあります。
ただし、AGA治療薬の効果が薄まらないようにしなくてはいけない分、自分で勝手に治療薬の量を減らすことはあまり良くありません。
必ず医師と相談して了解を取ったうえで、治療薬の量を減らすようにしましょう。
使用する治療薬を変える
副作用がどうしても出てしまうのであれば、利用するAGA治療薬を変えることも1つの手段です。
他の治療薬と併用している場合であれば、副作用が出ている方の治療薬だけを中止する場合もあります。
こちらも医師との相談で決まる事項ですので、どの方法をとるにしても、医師との相談が重要であることを忘れないようにしてください。
副作用に関するQ&A
AGA治療をやめると副作用はどうなる?
AGA治療をやめることによって副作用を落ち着かせることは可能ですが、AGA治療もそこで中断されてしまうため、毛髪が発毛しきらないまま中途半端にAGA治療が終了してしまいます。
これではヘアサイクルがまた乱れてしまい頭部が元の状態に戻ってしまうので、副作用が出たからすぐ中断ではなく、まずは医師と相談して副作用を抑えつつAGA治療が続けられる方法を検討するようにしてください。
AGA治療の副作用は妊活に影響がある?
AGA治療の副作用によって性欲減退や精液の減少などの症状が引き起こされ、妊活に影響を及ぼしてしまう恐れがあります。
妊活を行っている方男性は妊活に影響があるかどうか必ず医師と確認したうえで、AGA治療を始めるかどうかを決めるようにしましょう。
まとめ
AGA治療薬はどれを利用しても副作用のリスクがあります。
ただし、発生確率は1%~5%と非常に低く、副作用を警戒してAGA治療を受けないのは非常に損と言えるので、副作用を心配しすぎずAGA治療を受けるのがおすすめです。
また、副作用が発生した場合は、とにかく最初に医師と相談し、その後の対処法を決めるのが一番です。
保証内容なども非常に重要ですので、副作用がどうしても気になる方は、クリニックを選ぶ際に保証の内容をチェックするのも忘れないようにしてください。