AGAなどの薄毛治療法のひとつ、プロペシアの効果や副作用、費用相場についてまとめました。よく質問されるフィンペシアとの違いも解説しています。
AGA治療法「プロペシア」の効果・副作用・費用相場まとめ
代表的なAGA治療薬として知られている、プロペシア。
プロペシアはアメリカ・メルク社の商品名で、正しくはフィナステリドといいます。
前立腺肥大症や前立腺がんの治療にも用いられるこの薬には、毛髪の成長を阻害する5αリダクターゼを抑える作用があり、それによって毛髪が成長できるというわけ。ちなみに、アメリカ食品医薬局がAGA治療薬として認めているのは、このプロペシアとミノキシジルだけです。
日本では厚生労働省の認可をうけて、2005年末から発売されました。
では、肝心の効果のほうはどうなのでしょうか。
98%の人に効果があったプロペシア
国内でのプロペシア投与実験(出典『Kawashima M et al. Eur J Dermatol 2004; 14(4): 247-254.』)では、1年間の投与で改善効果が58%、2年間の投与で68%、3年間の投与で78%と、投与を続ければ段階的に高くなっていることが証明されています。
改善までいたらずとも、症状の進行が止まり現状維持だったというケースも含めると、実に98%もの人に効果があらわれたそうです。
効果を実感できるまでには個人差があるものの、早い人では3か月、通常は6か月程度かかります。「効果が出ない」といって途中で使用をやめてしまうと、それまで徐々によくなってきていた効果もリセットされてしまうので注意してください。
こうした高い効果が期待できるプロペシアですが、あくまで改善のはたらきがあるのはAGAに対してのみ。抗がん剤による脱毛症や円形脱毛症などの薄毛・抜け毛に対しては、プロペシアを服用しても効果はないと考えてください。
また、女性に対しても効果がないため、男性専用の治療方法となります。
副作用には目まいや過敏症などのほか、肝機能障害があらわれたケースが報告されているため、医師から十分な説明をうけて使用してください。
費用は「プロペシア錠1mg」28錠が7,500円ほど、140錠が35,000円ほどとなっています。
「フィンペシア」と「プロペシア」の違いって何?
クリニックでのプロペシアの処方を検討している人のなかには、「フィンペシア」という名前を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、なかには「フィンペシアって何?」と思われる方もいることでしょう。
プロペシアはメルク社、フィンペシアはシプラ社の製品。
フィンペシアは、早い話がジェネリックというわけ。つまり、価格は廉価でも、プロペシアとは成分も同じフィナステリドで、ほぼ同じ効果が得られる医薬品です。
効果はややプロペシアのほうが高いといわれています。
しかし、医師と相談のうえフィンペシアでも十分に効果が期待できるAGAの症状なら、こちらのほうが経済的に治療することができるでしょう。